先日、このようなニュースが流れました。
藤沢駅南口で最も古い大型ビル「藤沢名店ビル」が遂にその歴史に終止符を打つことになりました。
今日は、なぜ藤沢名店ビルが無くなり、再開発によりどのような姿になるのか、そんな話をしていきたいと思います。
なお、正確には名店ビルだけでなく、ダイヤモンドビル・プライムも一緒に取り壊しされます。(これらを一体化して391街区と呼びます。)
ですが、この記事では、筆者個人的に馴染みの深い「名店ビル」という名前で記述させて頂きますことをご了承ください。
藤沢駅・藤沢市の大規模再開発
これから先の10年くらいをかけて、藤沢市・藤沢駅は様々な開発が予定されています。
- 藤沢駅北口リニューアル工事(完成)
- 藤沢駅地下道再開発工事
- 藤沢駅南口再開発工事
- 藤沢駅小田急・JR南北通路再開発
- 鵠沼海岸スケートパーク再開発工事
- 藤沢新駅(村岡新駅)開発工事
あとは、藤沢の道路渋滞事情を解消するために、横浜藤沢線の計画も進みつつあります。
その中の「藤沢駅南口再開発工事」の一環として、この名店ビルの建て替えが含まれているのです。
藤沢名店ビルの歴史
藤沢名店ビルの操業は1965年です。現在が2022年なので、今年で57年目、壊される頃にはきっと60年目くらいを迎えるでしょう。
かつての藤沢駅のちょうど現在の名店ビルが建つこの位置に、非常に多くの商店が密接して集合していたため、1962年に施工された「防災建築街区造成法」の観点で、「このままでは火災の際に危険」と判断され、再開発が行われ、現在の名店ビルが完成したと言われています。
ビルの歴史などは上記にリンクを貼っている「はまれぽ」が非常に詳しく語っていますので、是非こちらの記事も読んでみてください。
なぜ名店ビルが壊されるのか。
私は、生まれも育ちも藤沢のオーナー美容師さんにいつも散髪してもらっています。50歳ちょっとくらいかな。
オーナーの話によると、あのビルはずーっとあのビルのままで。東日本大震災の時にかなりの被害を受けて、大変なことになったと聞きました。
このオーナーの話はどこまで信憑性のある話なのかは私にはわかりませんが、あらゆる情報サイトから「老朽化」というキーワードが飛び交います。
特にフジサワ名店ビルとCDビルは2017年に実施した耐震診断で「震度6以上の地震で倒壊または崩壊の恐れがある」と、Yahooニュースにも記載されています。
藤沢駅が再開発されるのと同時に、ちょうど役目を終える時期だったのかもしれません。
私は藤沢名店ビルが大好きです。
正直、なくなってしまうのがとても寂しいです。
地下1Fのスーパーでいつも野菜や肉を買っていましたし、魚つるの八百屋のおっちゃんとは仲良くなってしまいましたし。
特に、地下に入った時のあのタイムスリップしたかのような、名店ビルの昭和レトロな雰囲気がとても好きでした。
また、サンマーメンで有名な古久屋なんかも最高ですよね。
再開発して、新しいビルに生まれ変わっても、あのレトロな雰囲気は、演出でも良いので残し続けてほしいなぁと切に願っています。
再開発後の新しいビルについて
名店ビル(391街区)が壊され、そこにはもちろん新しいビルが建つわけですが、どのようなビルになるのでしょう。
完成イメージ
タウンニュースに完成予想イメージが掲載されていたのでその画像を転載します。
さすがに既存ビル3棟を取り壊して大きなビルにするだけあって、かなりデカいですね。
よくみると、現在の南口ペデストリアンデッキには存在しないエスカレーターも描かれています。
ビルの入り口は画像に映るだけでも3カ所ありますね。おそらく裏口も整備されることでしょう。
現在の南藤沢の飲食街に繋がる歩行者用の通路はかなり大幅に拡張されますね。バスの停留所にもなるようです。
また、勝手な想像ですが、
この掲示物は映画の宣伝ポスターで、映画館特有の演出ではないかな~なんて期待しています。藤沢駅には映画館ないですからね。
このビルの特徴
このビルの特徴を箇条書きにします。
- 地下2階/地上17階ビル(高さ約80m)
- 延べ床面積:約3万6210平方メートル
- 地下1階・2階:駐車場/駐輪場
- 1階~6階:店舗
- 7階~10階:オフィス
- 12階:多目的ホール
- 13階~17階:ホテル
地下に駐車場が来ることが驚きですね。
あの狭く密集した道路の周囲に車を周遊させることができるのか、と少し信じられないくらいです。
あと、この高さからなら海と江の島が見えるのでは、と期待した方もいらっしゃるかもしれませんが、おそらく見えないですね。
このビルの目の前の「クリオ藤沢駅前」というマンションがほぼ同じ高さの建物なので、江の島も海もみえないでしょう。
いつ完成するのか
記事にはこのように記載されています。
2025年春:閉店
2029年度:竣工オープン
タウンニュース
なので恐らくですが、今から7年越しの構想になるようです。
寂しいですが、楽しみといえば楽しみです。
まとめ
このビルが建つ頃には、南口再開発の工事も進みつつあるので、これから先10年くらいをかけて藤沢駅はどんどん姿を変えていく予定です。
私の家も最寄り駅が藤沢駅ですので、街のあらゆるところで、建築屋さんっぽい人が街を調査している姿を見かけます。
この記事を藤沢市の職員さんがどれだけ読んでくれているかはわかりませんが、応援しています。
必ず反対意見もたくさん入ってくるでしょうけど、意見は尊重しつつ、どうせやるなら妥協の無い思い切った開発をして欲しい。そして周遊性を便利にした素晴らしい駅になるよう、願っています。
コメント
奇跡的に残っている昭和とゆう感じの建物ですよね
良い記事読ませていただきました(^_^)
ありがとうございます。大切な藤沢の宝なので、今のうちにたくさん利用しようと思います。
個人的にはこのまま残してほしいですね。建て替えても外観を昭和レトロな感じにして欲しいですね。
そうですね。新しい建物も気になりますが、名店ビルのあの独特な雰囲気は、一部限定的に再現する形でもいいので残してほしいところです。
キャッチコピーが半端なく素敵すぎ。このまま昭和感満載で残してほしいのですが…。耐震問題とかあるなら仕方ないのかなぁ…もったいない気がする
ありがとうございます。
昭和感があそこまで残る建物は今や本当に珍しいですもんね。私もあのビルが大好きです。